天上山ハイク

バードメン

2009年03月18日 08:00

Heven's Peak


前回の続き。

優先順位がキャンプよりも上になったのは今回が初かもしれない。
神津島へ渡ったのはこの天上山が目的でした。以前から気になってたんですよ。えぇ。

神津港から黒島登山口へのアプローチを予定してたんですが、波の影響で島の反対側の多幸湾に停泊。そこから黒島登山口へ。
島の人に道を聞き歩き始めます。

睡眠時間も少なく、しかも少々船酔い状態。にも関わらず足取りが軽いのは、出迎えてくれた神津島の青と白の景色と「ついに来ちゃったじぇ!」というワクワク感。
港を出るとすぐ登り坂、それが登山口まで続きます。



徐々に小さくなる多幸湾。

登山口はまだまだ先。眼前には天上山が立ちはだかります。
それでもテクテク歩くと、こんげなモンを発見。

『風の声聞き』
この筒に耳を傾けると風の声が聞こえるんです。どんな声なんだろうと、聞いてみた。風の声。




「もっとしっかりしなさい」





雲ひとつない晴天、故に直射日光がかなりキツい。
黒島登山口に着く頃にはソフトシェルを脱いでインナーシャツ一枚となった。
海から吹いてくる「しっかりしなさい」が気持ちいい。
黒島登山口。
水を一口飲んで、よっしゃ行きまっかー。


木々のトンネルをくぐるように歩き、上へ上へ。
するといつの間にか視界は晴れ、岩だらけの景色になります。
え?森林限界?
息を切らしながら登り、やっとこさ10合目に到達。
ガレ場をさらに進むと砂漠地帯にでます。



表砂漠


山頂を囲むように表砂漠と裏砂漠ってのがありんす。
無彩色の大地と天空の蒼。そして耳を掠める音(風の又三郎の最初の音だ)。
それ以外は無。無。



あの世ってのは、こんな景色なんかな。。。




束の間のあの世を満喫しようと、ちょっと休憩(今までさんざん休憩したが;;)
コーヒーを淹れようとザックをガサゴソ・・・・
出発前の不安は見事に的中。
しまった!風防忘れた!
今回の火器はトランギアのアルコールバーナー。風の強い山頂付近では風防は必須である。
はぁ~、コーヒー飲むために山登ってんのに・・・・・。ここまで水飲むのガマンしてたのに・・・・・。

いいよ、水で。水が一番うめぇんだよ。あー!水うめぇー!水サイコー!!
喉の渇きを一気に潤す。砂漠で飲む水はホントにウマイっす。
で、一人記念撮影。



パチリ★


風防を忘れたにも関わらず、撮影用チビ三脚はしっかり持ってきたという見上げたカメラマンブロガー魂。

記念撮影もほどほどに、ピークはまだまだ先。




うりゃー、一気に行ったるでぇぇぇ~!
ゼェハァゼェハァ言いながら、ついにピークハント!



天上山単独無酸素登頂成功

おめでとうございますありがとうございます。

・・・・と、言いつつもこの天上山、景色といい途中咲いてる高山植物といい標高2000mは軽く超えてそうな感じなんですが、何を隠そう標高574m。
楽してこの眺望が拝めるという、ワタクシにしてみれば『ちょっとお得』な山。
一応、ピークイートも。


だーれもいない山頂で一人ポツーン。
おまけに360°果てしない海という眺望で、さらにポツーン。ポッツーーーン。
そんな場所で一人体育座りしながら、いろんなコトを考える。
ホントにいろいろ考えてたら、日が西に傾き始めてきたし、ちょっと寒くなってきた。


下山ルートは白島登山道から島の反対側の村落へ抜けるルート。



不入が池付近の稜線を一気に下ります。
このへんもちょっとスリリングでナイス眺望。

無事下山し、島の反対側の海岸沿いをテクテク歩き沢尻湾にあるキャンプ場へ。



ブヒー!ちかれたー。
うーむ、結局コーヒー飲めなんだし、まだまだ山頂付近にはたくさん見所はあるし・・・・。
西の空に沈み行くオレンジ色のバカヤローにリベンジを誓うバードメンなのでした。


おしまい














おまけ

やっぱりこの天上山、あの世みたいです。
あの世を模して作られた箱庭・・・・みたいな。

その証拠にこんなんありました。



えんま洞


中には閻魔大王が鎮座しておりまして、なんとこの閻魔大王、笑顔なんです。
なのでHeven's Peak。
なんだかひょうきん族のザンゲみたいだけども。
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