Heven's Peak
前回の続き。
優先順位がキャンプよりも上になったのは今回が初かもしれない。
神津島へ渡ったのはこの天上山が目的でした。以前から気になってたんですよ。えぇ。
神津港から黒島登山口へのアプローチを予定してたんですが、波の影響で島の反対側の多幸湾に停泊。そこから黒島登山口へ。
島の人に道を聞き歩き始めます。
睡眠時間も少なく、しかも少々船酔い状態。にも関わらず足取りが軽いのは、出迎えてくれた神津島の青と白の景色と「ついに来ちゃったじぇ!」というワクワク感。
港を出るとすぐ登り坂、それが登山口まで続きます。
徐々に小さくなる多幸湾。
登山口はまだまだ先。眼前には天上山が立ちはだかります。
それでもテクテク歩くと、こんげなモンを発見。
『風の声聞き』
この筒に耳を傾けると風の声が聞こえるんです。どんな声なんだろうと、聞いてみた。風の声。
「もっとしっかりしなさい」
雲ひとつない晴天、故に直射日光がかなりキツい。
黒島登山口に着く頃にはソフトシェルを脱いでインナーシャツ一枚となった。
海から吹いてくる「しっかりしなさい」が気持ちいい。
黒島登山口。
水を一口飲んで、よっしゃ行きまっかー。
木々のトンネルをくぐるように歩き、上へ上へ。
するといつの間にか視界は晴れ、岩だらけの景色になります。
え?森林限界?
息を切らしながら登り、やっとこさ10合目に到達。
ガレ場をさらに進むと砂漠地帯にでます。
表砂漠
山頂を囲むように表砂漠と裏砂漠ってのがありんす。
無彩色の大地と天空の蒼。そして耳を掠める音(風の又三郎の最初の音だ)。
それ以外は無。無。
あの世ってのは、こんな景色なんかな。。。
束の間のあの世を満喫しようと、ちょっと休憩(今までさんざん休憩したが;;)
コーヒーを淹れようとザックをガサゴソ・・・・
出発前の不安は見事に的中。
しまった!風防忘れた!
今回の火器はトランギアのアルコールバーナー。風の強い山頂付近では風防は必須である。
はぁ~、コーヒー飲むために山登ってんのに・・・・・。ここまで水飲むのガマンしてたのに・・・・・。
いいよ、水で。水が一番うめぇんだよ。あー!水うめぇー!水サイコー!!
喉の渇きを一気に潤す。砂漠で飲む水はホントにウマイっす。
で、一人記念撮影。
パチリ★
風防を忘れたにも関わらず、撮影用チビ三脚はしっかり持ってきたという見上げた
カメラマンブロガー魂。
記念撮影もほどほどに、ピークはまだまだ先。
うりゃー、一気に行ったるでぇぇぇ~!
ゼェハァゼェハァ言いながら、ついにピークハント!
天上山単独無酸素登頂成功
おめでとうございますありがとうございます。
・・・・と、言いつつもこの天上山、景色といい途中咲いてる高山植物といい標高2000mは軽く超えてそうな感じなんですが、何を隠そう標高574m。
楽してこの眺望が拝めるという、ワタクシにしてみれば『ちょっとお得』な山。
一応、ピークイートも。
だーれもいない山頂で一人ポツーン。
おまけに360°果てしない海という眺望で、さらにポツーン。ポッツーーーン。
そんな場所で一人体育座りしながら、いろんなコトを考える。
ホントにいろいろ考えてたら、日が西に傾き始めてきたし、ちょっと寒くなってきた。
下山ルートは白島登山道から島の反対側の村落へ抜けるルート。
不入が池付近の稜線を一気に下ります。
このへんもちょっとスリリングでナイス眺望。
無事下山し、島の反対側の海岸沿いをテクテク歩き沢尻湾にあるキャンプ場へ。
ブヒー!ちかれたー。
うーむ、結局コーヒー飲めなんだし、まだまだ山頂付近にはたくさん見所はあるし・・・・。
西の空に沈み行くオレンジ色のバカヤローにリベンジを誓うバードメンなのでした。
おしまい